電塾 2008年6月定例勉強会レポート
 
 
…ストレージ特集…
 
 
第1部 自己紹介&自己主張の時間 参加者全員
 
 

朝昼夜の気温の変化が激しく、着ていく服も悩ましい6月上旬を乗り越えたら、今度はジメジメ、ベタベタの梅雨。不快度数急上昇中ですが、今月もお付き合いください。

6月の勉強会は、飯田橋より徒歩5分ぐらいの場所にある、株式会社キャドセンターのメディアスペースにて開催されました。

通常の勉強会はミーティングルームにて行われましたが、自己紹介の時間の後にキャドセンターの伊川一成副社長より、最新の3DCG事例をご紹介いただきました。その他に200インチのスクリーンがあるシアタールームでは、三次元レーザー計測したミロのヴィーナスを三次元デジタルアーカーイブ化した立体VRを見せていただいたり、独自開発のネクストラックスをはじめとするタッチ式ディスプレーで、あらゆるコンテンツをバーチャルリアリティーで体験できる展示コーナーまでもご案内いただきました。
みなさんとっても楽しそうで、興味津々でした!

さて、この日の午前の部はわたくし、菊池(電塾運営委員)が担当させていただきました。
「菊池斉の普段のお仕事!」と題しまして、電塾に通い続けて3年。ここで得たことからの、日頃の作業、そして考え方の変化などをお話しさせていただきました。
講演初デビュー戦となりましたが、同時にこれが引退戦になることを祈ってます。講師というのはホント大変だと云うことを、実感しました・・・私の講義を最後までお付き合いいただき、あたたかい拍手をくれたみなさま、ありがとうございました!

少々自分でも驚いているのですが、約2時間しゃべり続けたのですが、もしかしたら毎月の自己紹介&自己主張の時間で鍛えられたような気がします。
いつものように、はじめに塾長からたっぷりの主張があり(笑)ながらも「キャドセンター様の事例紹介をいただくので、みなさん主張は控えめに」な〜んてこと言ったって、みんなしっかり主張してのけますからね!
この時間も実に奥が深い・・・

 
 
第2部 『ヤノ電気株式会社のストレージへの取り組みと製品群』
ヤノ電気株式会社
営業部;藤原 晧市
 
 

ハードディスクがおかしいと感じた時、音で故障の予兆を感じ取ることができるということで、いくつかのHDD故障時の音の視聴からはじまりました。
ハードディスクは何がこわれるのか?
・ヘッド
・プラッタ
・モーター
壊れる場合、この辺りがこわれるそうです。

ではこの辺りが壊れる原因とはなにか!?
*HDD内の異物による故障
・内部の摩耗による摩耗粉
・組立工程での異物混入(ヤノ電気のHDDは24〜48時間のエージングでふるい落し、検査に合格したHDDのみを採用しているそうです)
・使用環境での異物混入
・タバコの煙粒子(特に温度が下がった時が注意!PCを消して、その後PC付近でタバコを吸うのはNG)
*媒体の潤滑油の劣化による故障
・仕様外の高温での使用や、モーターから漏れたオイルとの化学反応
*振動や衝撃による故障
・プラッタとヘッドの接触
・異物混入による、混入物で傷を増やす
*ファームウェアーに起因する故障
・ソフトウェアのバグやバージョンアップにより読めなくなることも

私は愛煙家です、が、タバコが悪さするというのは云うのは初めて知りました。
HDDの温度が上がっている時にはあまり悪さをしないようですが、冷えた時(電源オフ)にはPCの近くでお疲れさまの一服しないようにしましょう。それから、電源オンの状態でタバコを吸う方!特にモニター横に置いている方はご注意!私はテーブルの下に置いてますが、今度はホコリがね〜
それと、HDDではなくDVDの話もしていただきましたが、知りたい方はこちらの記事を参考までにhttp://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070724/278087/

 
 
第3部 『コニカミノルタUDOドライブ&ライブラリシステムと
Capture One 4 日本語版/PhaseOne645のご紹介』

コニカミノルタオプト株式会社;石田 浩文/田口 昇
株式会社DNPフォトマーケティング;小山 秀一
 
 

高信頼性記録メディアというのが売りである、UDOのご紹介。UDOとは光ディスクの規格で、MOの方式が改良された、大容量を特徴とする業務用の記録メディアのことです。
現在UDOは30GBと60GBのメディアがあり、60GBタイプでおよそ1万円。ストレージが50万円ぐらいから・・・
知らず知らずに、新しい規格のメディア、そしてそれに付随するドライブが次々と生まれてきます。
使う側の想像力で、これらが素晴らしいアドバンテージとなります。データを扱うカメラマンとしても、良く目にするメディアだけに頼ってはいられません!
UDOがたくさん売れれば、価格も変わってくるでしょう。
今後が楽しみです!

さて、Capture One 4のご紹介ですが時間の関係でさらっと終わってしまいましたが、是非30日間の体験版がダウンロードできますので、体験してみてください!
MAC・WINハイブリット版で、12,800円(税別)です。私もちょっとだけ体験中ですが、LightLoomのようにカタログの概念がないので、フォルダーツリーから、調整したいフォルダーをクリックするだけ!調整も結構カンタンです!
この手のソフトで「写真の読み込み(カタログ化)」でつまづく方にもおススメです(笑)
Phase One 645 の実機も、展示ブースを設けていただき、いち早く触ることができました。
こちらは、7月の勉強会でじっくりデモを行う予定ですので、お楽しみに!
 
 
第4部 『アイ・オー・データ機器のデジタルデータ運用ワークフローへの考え方』
株式会社アイ・オー・データ機器
開発本部 広報宣伝課 広報課 アライアンス担当 柴田 進
 
 

HDDにこんなに集中して向き合ったのは初めてでしたが、大変勉強になりました。人それぞれに自分なりの保存方法というのは別々。メディアも異なれば、保存しておきたい期間も違うし、環境も違うし、使用頻度も違う・・・どのメーカー様も基本的にはHDDはこわれないとは言いません。「データを失わないために!、原因を考えデジタルデータの特徴を利用してリスクヘッジ行う」これにつきます。
HDDに関しては非常にレポートしにくいですね!話を聞いたこと全部心がけても、こわれる可能性はあるのですから・・・
2部から話を聞いて、改めて今後注意しようと思ったことは....
・OSを変えた時
・元データのファイル名は変えない
・新しいHDDを購入したら、3ヶ月は今まで使用していたHDDと併用する
・新しいデータ形式に敏感になる
・アドビDNG等のコンバートについて、もう一度よく勉強する
・長期保存したいものは異なるメディアに保存、または遠隔地への保存。それから、めったに動かさないHDDの更新
・作業環境を人間の過ごしやすい温度にする(暑すぎても、涼しすぎてもNG)
・喫煙所を確保する(笑)

今思いつくのはこんなところですが、リスクを減らすルーティーンスタイルを多くの変化と共に、柔軟になってゆければと思います。さぁ、バックアップ、バックアップ・・・・

 
 
今月の一枚
 
 

初講義の巻

文: 菊池 斉