第32回九州電塾セミナーレポート

九州電塾10-02


久しぶりに天気に恵まれ、暖かな日の2月20日。
今回も九州産業大学の講義室をお借りして、32回九州電塾セミナーを行いました。
今年から、2部制で最初は、近藤氏による撮影取り込みの基礎です。
まずホワイトバランスをどうするのか、近藤さん得意の身振り手振りをフル回転での説明を行われました。
撮影したデータをもとに、プリントを行い、皆さんに質問を交えながら情報の交換です。
最近のカメラでつくられるJPEGデータはすごくきれいになってきたので、ホワイトさえ間違えなければ、仕事内容によっては、そのままで納品も可能になってきました。
そこで去年12月発売になった、カラーチェッカーパスポートの説明を私、河口が行いました。
来月鹿野さんが詳しくは説明されますので、私は実際に教室内を撮影し、DNGで出力し、カラーチェッカーパスポートのソフトを利用してプロファイルを作成、その違いを皆さんにお見せすることで今回は終わりました。
もう一つ近藤さんから、デジタルカメラをつなぐといつもソフトが立ち上がって困るということで、MACの場合は、アプリケーションのイメージキャプチャーでコントロールできるということを皆さんに説明しました。
次に佐口さんが、Lightroomでシャープネスを適応するとき、デフォルトの設定を利用して最初は行い、次にオプションキーを使うことによって、細かく適応状況が簡単にわかる方法を皆さんに説明して前半を終了しました。

次は今回後半を動画の基礎としていましたので、株式会社ライトアップの高橋さんにデジタル一眼用DSLRシネマセットを展示して説明を行いました。
今回はメインモニタとして私たちが通常使用している、nanaoのCGモニターを使うのを前提にしてHDMIでの2系統出力で、モニタのセットを組んでおられました。
通常はBlackmagicを使用して、SDIでの出力の方がスタンダードと思うのですが、HDMIでの出力では民生用のハイビジョンモニタを使用できるので、このほうがスチルカメラマンにはいいのではないでしょうか。
HDMIの2系統分岐アダプタがあるのを知らなかったので、これは収穫でした。
福岡では、実際にを見る機会は少ないので、皆さん熱心に質問されていました。

最後は私の担当です。今回僕の友人でRKB映画社で30年以上ムービーカメラマンをしている佐伯氏と一緒にセミナーを予定していたのですが、佐伯氏がロケが押して参加できなくなりましたので、今回は私河口と、佐伯氏の仕事仲間で、
演出・撮影・編集何でもできるマルチ人間の大仁田英貴氏2人でのセミナーになりました。
まず私が去年5DMarkIIと7Dで撮影したCMと、大仁田さんが7Dで撮影されたCMとミュージックPVを、解説を行いながら視聴してもらいました。
私もredrockmicroシネマセットとSDIモニタで撮影を行っているんですが、皆さんにはそこまで最初からしなくても、MACとUSBケーブルだけで取りあえず興味があればやってみる為の方法をお話しました。
このセットで撮影時カメラ液晶画面のピント・フレーム確認と、モニターによる確認が行えますので、クライアントがいてもモニタを見せながらの撮影が行えます。
もう一つカメラ液晶画面用ピントフードも動画専用でなくても、低価格のルーペ付きフードを簡単に改造して、カメラに装着して使用できることをお見せしました。
動画の基礎知識は、僕が質問をして大仁田さんに答えていただくという質問形式で行っていき、途中で皆さんの質問にも答えていただ来ました。
内容はファイル形式・コーデック・画素数・フレームレート・シャープネス・色・音・撮影の実際・等々、この質問に大仁田さんがわかりやすく答えていただけたので、皆さんある程度理解できたのではないでしょうか。
また撮像板とムービーのフィルムサイズの関係を大仁田さんが用意していただ各種フィルムを実際に見せていただけたので、なぜデジタル一眼の質感がフィルムに近く、これほどブレークしたのかわかっていただけたとおもいます。
その他大仁田さんに、ムービー業界の話や、FinalCutProによる編集の話、撮影での話など皆さんの質問に答えながら、ちょうど5時まで分かりやすく勉強できたのではないでしょうか。
もしムービーに興味があればまずやってみることだと思います。最初から機材を導入しなくても工夫によって色々できます。もうすぐEOS KissX4が発売され、7Dと同等のムービー機能が10万円以下で手に入ります。
皆さんチャレンジです。













写真 佐口正章 河口清秀
レポート 河口清秀