電塾 2006年11月定例勉強会レポート
 
 
『秋の落ち穂拾い』
 
 
第一部 自己紹介&自己主張の時間 参加者全員
 
 

3連休の中日にもかかわらず、これだけの勉強熱心な方々にお集りいただきました。でも大勉強会も含めて、年11回ですからね。もちろん勉強にもなるのですが、皆様とお会いするだけで、励みになります。ついマンネリ化してきてしまう自分の仕事(作業)にムチを打っていただけるようで、私にとっても欠かせない日になってきています。
さて、自己紹介の中で石塚さんから派生した「仕事をリタイアされた方向けのセミナー」の話から、リタイヤ組写真愛好家の話が参加者に飛び火しました。全国のリタイヤ組写真愛好家の方々のお話を聞いていると、なんともうらやましい話ばかりであります。ただ、今のリタイヤ組の方々はボロボロの日本国をなんとか高度成長期とやらにまでにしてくれた、戦士とも呼んで良いぐらいの方々なので、半ばそれぐらいの恩恵には授からないと、帰って若者に罰が当たりそうであります。確かに写真を趣味としてやるにはいろいろとお金がかかります。ただお金がないながらにも、プリントアウトまで気軽に家庭で楽しめる時代ですので、そのヒントがデジタル化には隠されています。もちろん、その為に勉強は欠かさないのであります。

 
 
第二部 『普及価格AdobeRGB液晶モニタ、サムスンSyncMasterXL20』
株式会社恒陽社
CPL 部長 石塚 晃
 
 

いよいよ、プロフェッショナル分野へ参入をはじめまたサムスンが満を持して発表する「SyncMasterXL20」はAbobe RGBを再現し、価格が158、000円。元々液晶パネルに関しては世界屈指の実力者だ。はたして、性能はいかに!?
さて、このモニターの面白いところが「LEDバックライト」通常なら陰極管をパネルに積んだ線光源タイプが主流ですが、LEDの場合は点光源になります。SAMSUNGがなぜLEDを採用したかとう狙いは高い輝度を確保する為。また一般的な液晶パネルの悩みである、画面部分ごとの輝度や色度のムラに関してはナナオのCGシリーズでおなじみの「デジタルユニフォミティ補正回路」を搭載しています。それらを調整するのは付属のユニフォミティソフトウェアと「huey」。センサーでチェックする画面の範囲を9分割か15分割かに設定し、色むら等を測りながら平均化します。
諄いようですが、16万円以下という普及価格でAbobe RGBの広大な色再現の範囲を実現してしまったことには驚きました。事前検証によるとAbobe RGB全領域をカバーしている訳ではないが、メディカル系を意識したのか、ややR,O,Y系にズレているようです。ひょっとしたら、使用したカラーフィルターの性能がそうだったのでしょう。

付属品はアルミ製の遮光フード(ピポット機能が付いていて、パネルを縦横自由に変えるだけで画面が切り変わりますが縦にした時は、フードはどうなるのかは聞き忘れました)、それから上にも記載した「ユニフォミティ補正のソフトウェア」と「SAMSUNG専用のキャリブレーションソフトウェア」とセンサーの「huey」。Abobe RGBを再現できるモニターのセンサーが「huey」でよいのかという疑問を感じるかも知れませんが、じつはSAMSUNG専用のセンサーで、同固体の中でも精度の高いものが使用されているとのことです。現状、同封のソフトウェアーはWindowsのみ対応で来年には、Macにも対応するそうです。出荷は11月下旬。24インチは来年2月ぐらいには、でるかな〜というはっきりしないお話でした。
実物に関しても、各モニターメーカーを脅かす仕上がりとなっているな〜と感じました。このディスプレイがAbobe RGBディスプレイの普及の足がかりになればと望みます。

 
 
第三部 22bitA/D変換、画質にこだわるアサヒペンタックスK10D
ペンタックス株式会社
イメージングシステム事業本部
前川 泰之
 
 
当初は10月の下旬発売予定でしたが予想を上回る予約が集まった為、11月30日発売に変更されたそうです
・市場価格約12万円
・有効画素数1024万画素
・手ぶれ補正に磁石を搭載!「SR(Shake Reduction)」
センサーの周辺に位置センサーというものを付けたものがセンタープレートといいます。そのプレートをマグネットや指示ポールを付けたフロントとリアのプレートで挟みます。なんとガイドなしでセンタープレートが自由に動き手ぶれを補正してくれるのです。この手ぶれ補正機構で約2.5〜4段分の効果が得られるとのこと。
・22bit A/Dコンバーター
アナログデータをデジタルデータに変換する際の、どうしても段上の波形に表現してしまうものを、できるだけアナログの波形にする為に、22bit(420万階調)変換の制御をしています。最終的には8bitに落としますが、滑らかな階調を得る為にここに拘ったそうです
22bit変換されたデータは新画像処理エンジン「PRIME」で画作りします
転送速度が早く連写速度も向上!
ローパスフィルター前面には、SPというコーテイングをすることにより、ごみが付きにくくなったそうです
カメラ横部分にRAWボタンというものがあり、即座にJpeg撮影からRAW撮影に瞬時に切り変えられる、便利なボタンが搭載しました
ペンタックスが誇るプリズム。専用のガラスペンタプリズムの採用により、0.95倍のファインダー倍率(視野率95%)を実現「ナチュラルブライマット2」のスクリーン使用で、さらに明るく、ピンと確認しやすいファインダーです。非常にクリアーで見やすいファインダーです
これ以外にも、防塵防滴に対するシーリングも万全であったり、リモコン受光部が背面にあるのでレリーズ代わりに使用可能であったり、それからシャッターと絞りは固定して、ISO感度が自動で変化する「TAV」モード(デジタルカメラならではの新機能)が付いていたりと、予約殺到の理由が分かりました
今後レンズに対しても力を入れていくそうです
2007年以降にエントリーされている、DAスターレンズ
防塵防滴超音波モーター駆動
(左から)
・16-50mm f/2.8
・50-135mm f/2.8
・60-250mm f/4
イメージセンサーのクリーニングキットも近々リリース(ウレタン樹脂)
「K10D」の担当でないのにもかかわらず、最後の多数の質問まで丁寧にご返答いただき「前川さん」ありがとうございました
 
 
第四部 ニックカラーエフェクトプロ
株式会社ソフトウェアー・トゥー
プロダクト担当マネージャー
椎野 圭子
 
 
先月にご紹介いただいた、ニックソフトウェアー社のPhotoShopプラグイン「Nik Sharpener Pro 2.0」に引き続き今月は「Nik Color Efex Pro 2.0」をご披露いただきました。
今回のソフトも残念ながらパレットの表記は英語(一部日本語表記アリ)のままです。操作は「ニックシャープナープロ」の画面とそう変わりはないので、分かりやすいです。75種類のフィルターからさらにパラメーターも1つではないので、全てを網羅するのに1ヶ月は遊べるとのことです。おそらくPhotoShopで補正できないことはないフィルター効果なのでしょうが、お客様の要求の仕上がりに、もっとも近道なソフトウェアーであると感じました。運営委員の玉内さんがご自身の写真にフィルターをかけた作例をプリントアウト(ミッドナイトグリーン、インフラレッド等のフィルター作例)してきてくれました。到底私では、このソフトウェアーなしでは補正できないようなフィルターばかり・・・。もちろん、どのフィルターをどれぐらい適用させれば良いのかを探すのにも苦労しそうです(笑)トラディショナルなフィルターそしてデジタルならではのフィルターが満載。玉内さん曰く、このソフトはアメリカのポートレートカメラマンの使用率がかなり高いとのことです。それから「ニックシャープナープロ」と同様、レイヤーマスクによる部分補正も可能です。

 
 
第五部 秋の落ち穂拾い
EPSON「P-5000」 / Color Vision「Print Fix Pro」レポート
電塾運営委員_鹿野_宏
 
 

最後に時間の関係で、15分でざっと2商品のレポートを報告いただきました。
先ずは、Adobe RGBを再現、フォトビューアー「EPSON P-5000(80GB)」のの紹介。液晶パネルの仕上がりが非常によく、明るくて外でも非常に見やすそうです。
・USBメモリー等を本体に付けコピーが可能
・ヒストグラム表記(RGB独立表記はなし)
・高速RAWプラウズ
・本体でチェックしたレイティングがAdobeBridgeに反映(エプソンソフト使用時の場合)
・従来の機種よりも転送速度のUP(CFカードExtream3;2GB/4分28秒)
・CFカードなら、プラウズやパソコンへの転送はないとして、1回のフル充電で約60GB分の転送が可能
お話では各店で予約殺到とのこと!欲しい方は、お早めに予約を。

さて次は、10万円を切ってフィルター分光タイプのプリンタープロファイル作成可能な、Color Visionの「Print Fix Pro」の紹介。
純正でない用紙のプロファイル作成のポイントは「用紙設定=インクの噴射料」つまり、とあるプロファイルを作成したい用紙が、どれくらいのインクの噴射料を要求しているのかを一つ一つ調べるのが大変でした。でもこれは、自分が作りたい紙(プロファイル)に対し、プリンターが選択する紙質のバージョンをいくつか変えて打ち出させて、もっとも適した用紙設定(インクの噴射料)を探しやすくしています。ターゲットのパッチ数は150と225と729パッチと多ければ高品質に作成可能です。鹿野先生曰く、225パッチをお進めするそうです。ではなぜ、729パッチを進めないか?!この辺りが、10万円を切った落とし穴。センサーを一つ一つパッチに認識させる作業は、手作業です。他のメーカーも手作業ですが、他社にはある分光計のガイドがありません。ここがポイントです。ただ、出来上がりの評価としては非常に良いとのことです。

 
 
午前の部_「やさしい電塾」
デジタルフォト入門講座2006年版第9回
電塾運営委員_鹿野_宏
 
 

今回はトーンカーブの話
まさに「新・やさしい電塾」のトーンカーブ編を時間の許す限り、みっちりご講義いただきました。今回一番気になったところを、実際に皆様にもご体験いただければと思います。下記の画像をクリックしてその画像をPhotoshopに放り込んでください。新規調整レイヤーからトーンカーブをクリックし、1点ないしは2点のポイントを置き、それらをいろいろ動かしてみてください。カーブの変化で、いったい画像にどんなコントラストの変化があるのかを確認してみてください。トーンカーブの動きがいったい画像にどのような影響をおよぼしているのか、詳しくは、「新・デジタルフォト講座」179ページ以降を参照ください。

 
 
今月の一枚
 
 

clas nik Color Efex Pro 2.0デモ版で補正してみました(;Pastel)
教壇に立つ女性がとっても好な私としては、オール椎野さんで
お願いしたかったです(笑)お疲れさまでした
*写真はNik Color Efex Pro 2.0「Pastel」にて補正

文: 菊池 斉