4月17日今回も九州産業大学の教室をお借りしてのセミナーですが、今日はハンズオンセミナーということで視聴覚教室をお借りし、iMacを皆さんに使用していただき実践セミナーを行いました。
1部は支部長佐口が「カメラマンにとってプリントの基本とは」と題して、代表的な4種類のプリント設定を実際　
にモニターで確認しながら説明しました。またテストプリントで設定の違いによる出力の違いや特長も確認してもらいました。
プリントの設定はプロファイル変換を始め、アプリケーションとプリンターとの間にじつに多くの隠された変換処理がいくつもありますので（RIPなど）設定手順がどうしても煩雑ですが、Psのプリント画面とプリンタドライバの画面を区別し理解するようにしたらいいと思います。ちかい将来この流れが単純化されると思いますが。
以下に要約を書きます。
1,「Photoshopでプロファイル変換」はpsのCMS機能を利用したプリントで、通常モニタと近似したプリントアウトを得るときに使用する標準的な使用方法といわれています。


2,「プリンタドライバがプロファイル変換」の場合はColorSyncまたはICMを使用する方法で「1」の方式と違った色味となります。


3,「プリンタドライバにカラー処理を任せる」設定はCMSによるプリントではないが、AdobeRGBのカラースペースから、プリンタと用紙の組み合わせで最大限色域を活用した出力ができる魅力があります。特にブルーの再現が素晴らしくEPSON製品でPX-6500以降の機種の場合この設定が利用できますが、「Mac OS X 10.5環境とCS3以降」とそれ以前では設定法方が変更されたので注意が必要。


4,プルーフプリント
　印刷再現をシミュレーションする色見本としてのプリントで校正設定を選択しますが、この方式もCS3/4以降とMacOS１０.５の環境では、従来の手順ではうまくいきません。鹿野さんは先ずRGBデータをCMYKに変換し、その後、PSで「Photoshopによるカラー処理」でプリントするとの事、（この件は個人的には時間切れで未検証ですいません）
　また、プルーフプリントはエプソン純正紙は定型紙が製造中止となり、ロール紙のみが残っていることや、ピクトリコのプルーフ用紙などは機種によって、Mac10.5対応ICCプロファイルが未対応など現状では、ユーザーの選択範囲が狭い事などで制約が多いので注意が必要です。
　校正設定では、印刷再現のシュミレートですので用紙の色味が重要です、オフセットでは紙色はエプソンのクリスピアなどよりかなり黄色味があります。
以上ですが、プリンタの機種やOSの違いやPsのバージョンアップなど以外と注意が必要なプリントワークですが今後も色々新機能が出てきそうなのでたまには皆さんと確認する事も大切かな、と思いました。

2部は河口が、Photoshopの基本である、選択範囲について実際に皆さんにiMacを使用していただき、確認しながらのハンズオンセミナーを行いました。もうすぐCS5の発売を控えていますが、どんなにバージョンが上がっても基本の選択範囲を理解していないと、自分がやりたい修正や、合成は自動ではまだやってくれません。自分がやりたい画像の範囲をソフトに指示をする、それが選択範囲だからです。
まず最初に、多角形選択ツールを使用した選択を行い、次に楕円形選択ツール・長方形選択ツールを使用して、追加・削除・共通範囲操作を少しずつ複雑な形を使用していき実践しながら、説明を行いました。
その次はいよいよαチャンネルの説明です。選択範囲をPhotoshopに記録させておきそれを利用する為の画像がαチャンネルです。
これを理解できればさらに応用範囲が広がり、やりたいことができるようになります。これも例題を使用して、じっくり時間をかけて実際に行っていきました。
今回は2時間ぐらいの時間がありましたので、商品撮影での選択範囲の取り方や修正、モデルの髪の毛の選択範囲の取り方、など最後は仕事で行うであろう、内容も作例として取り入れて行いました。
教室内では、わからない方のサポートは電塾メンバーがそれぞれついて、皆さんと話しながらゆっくり行うことができたので、和気あいあいの楽しい雰囲気で行うことができたと思います。
来月は次に大事であり大変便利な機能、レイヤーについて、基本を勉強しようと思っています。
来月にはCS5も発売されますが、多分その前には体験版も出ると思いますので、少しCS5の話もできればと思っています。
講義の後に、先月手に入れたタムラックのZIPSHOTやブラックラピッドストラップを皆さんにお見せしました。
茶話会はできなかったのですが、会話も弾み楽しい時間になったと思います。

写真　　佐口正章　河口清秀
レポート　佐口正章　河口清秀