九州電塾セミナーレポート

九州電塾09-03

桜の花が咲き始め春の陽気になった土曜日、3月21日今回も九州産業大学視聴覚室をお借りして、電塾の定例勉強会を行いました。

今回の講師は、近藤さんです、内容はデジテルカメラ撮影基礎講座ということで、普段、皆さんがよく使用されるNIKON・CANONの特徴を検証していただきました。
まず最初にデジタルカメラを使用する上でのワークフローを、APA RGBワークフローガイド2007を参考に、基礎的なプロファイル・シャープネス・解像度・作業環境などの説明が行われました。
次に実際にD3・D3X・5D・5D Mark IIの標準ズームを使用しての画像の検証です。画質検出用のチャートを複写して見ていったのですが、5DよりもD3にモアレが発生しました、これは被写体との距離の関係もあるとは思いますが、ちょっと意外なところでした。5D Mark IIはさすがに画素数がupしていますのでさらに解像感は際立っていました、今回このテストだけはD3Xで行えなかったのですが、多分さらによい画質なのではないでしょうか。そのテストで、近藤さんはしきりに5Dが一番古いのに見劣りがしないということで、やっぱりいい機種ですねと感心していましたが、デジタルカメラはここ数年でほんとに画質という面ではもうかなりいいものができたということではないでしょうか、後はいかに付加価値や操作性を高めていくかの開発になるのでしょうか。

その次は実際に野外で撮影したテストでこれも意外なのですが結構Canonの24-105がNikonの24-70のナノレンズに比べて健闘していました、ほんとに画質を比べるのは、もういい時期なのかも知れません。操作性の面では5DクラスとD3クラスではやはりシャッタータイムラグの関係でモデルに対しての撮影にはD3クラスがシャッターチャンスに強いということでした。
 その次は、現像ソフトLightroom2の運用を今日の朝近藤さんがスナップしてきた写真を取り込みから現像・コンタクトシートのプリントまでの流れで解説を行い、続いて近藤さんの普段使用されている運用を実際の料理仕事でのデータを見せながら解説を行われました。今まで近藤さんはこのような料理の撮影にはPhaseのバックタイプを使用されてきたそうなのですが、5DやD3・5D Mark IIを検証されてみてもう5Dでいいといっておられましたが、ほんとにA4ぐらいまでの仕事ならば1000万画素のカメラとLタイプのズームで十分だし、実際sRAWなどもっと低い解像度の方が普段の仕事にはワークフローを考えるときいいのかもしれません、次回の電塾ではデジタルバックと35mmタイプを比べてみようと思っています。

その後Photoshopでの運用の仕事例をいくつか披露し、合成などの仕事例を話されました。
それから、近藤さんが最近使用されて、ちょっと便利なソフトPhotomatix Proの紹介を行いました、このソフトHDR画像作成に特化したソフトで複数の露出の異なる画像から簡単な操作でハイダイナミックレンジを作り出すことができます、またモデル撮影などの場合RAW画像1枚からHDR画像を作ってくれます。荒巻さんから英語版であればPhotoshopのプラグインと使用できるToneMappingというソフトが同じメーカーから出ているということもお聞きしました、これはもちろんRAWからはできないんですが、複数の画像からPhotoshopで32bitもしくは16bitのHDR画像を作成し、その画像に対して簡単にシャドウ・ハイライトのコントロールが行えます。
モアレの消し方も行ったのですが、それに関しては、私河口がLab画像に変換しての作業を、簡単に説明を行いました。またCapture One PRO 4.6.3で、RAW現像ソフトでの操作を行いながら現像時点での修正の実際もお見せしました。
今回も講義後に教室で茶話会を行い、皆さんと気軽に話をお聞きすることができました。次回はデジタルバックと35mm・シフトレンズやデジタル専用レンズの検証などを行っていこうと思っています。

写真 河口清秀
レポート 河口清秀