九州電塾セミナーレポート

九州電塾08-04

2008.3.15



暖かい日が多くなってきて春の足音が近づいてきた3月、九州電塾11回目の勉強会を、講師に鹿野さんをお呼びして、九州デザイナー学院の教室で開催しました。
午前中は、優しい電塾で、阿部さんが光についての講義を行い、続いて近藤さんが自分の仕事の実例を見せながら、今の撮影の実際と課題・問題点などを皆さんに質問をぶつけながら話していただきました。近藤さんロケをせずにスタジオで商品・モデルを撮影し背景に合成をすごくされているのでびっくりですし、引きのないビルの外観などを、PhotoShopのPhotomergeを使用して合成を行っていました、その中で近藤さんはレンズのノーダルポイントを使用せず行っていたので、ノーダルポイントのこと、VRのことなどを私(河口)が少し解説させていただきました。ノーダルポイントで撮影しておけば後処理が楽ですし、綺麗に合成できます。


午後は、鹿野さんがこのたび出版されました本の第1章と2章をわかりやすく2台のモニタ(ナナオのCG241W・IOデータの)を持ち込んで解説されました。
 ハードウエアーキャリブレーションの簡単さと、ソフトウエアーキャリブレーションの違い、もし予算に余裕があるのであればハードウエアーキャリブレーションが負担にならないし、精度も上がってきます。いつも話に出てくることですが、モニタに投資しよう、ぶれのないモニタを使用することによって、すべてが解決する、安心できるモニタがひいては良い画像を作ることにつながるということです。
そして次が作業環境、常に同じ環境でモニタを観察することがたいせつです。
 人間の目は環境に順応しようとするので時々グレーを見ることによって目のキャリブレーションもとる、疲れた目も問題ですよね!
 続いてハードウエアーの話で、ハードディスクの内部構造、早い画像処理のためにはどのようにPhotoShopの仮想記憶を設定し運用すればいいのか、またデータを扱う上での注意点、鹿野さんが、ご自身で、カメラのコンパクトフラッシュのデータをいつどのようにどの時点でPCにバックアップしているのか、を解説いただきました。
 それからデータバックアップは、CDやDVDで本当にいいのか。鹿野さんはすべてHDに保存しておき、容量が大きなHDが安くなった時点で丸ごとコピーで、時間を余りかけず簡単にすべてをバックアップされているということでした。今までのデータはすべてHDに保存されている訳です、私は昔のRAWをDVD・CDに保存しているんですが、1990年代のデータは現像するソフトがOX10に対応してないので現像できないデータも出てきています、そう考えるとTIFもしくはJPGで保存しておくことも考えねばと思いました、JPGであればそれほど容量を食いませんし、一般のデータベースソフトも対応しているんでサムネイルを簡単に見て確認もできるし、検索も早いので。
 皆さんはどうされているんでしょうか、そろそろ考えておかなくてはいけない時期に来ていると思います。
 来月はいよいよ撮影・現像に関しての講義になります。2月のBOCO塚本さんの時のようにモデルの撮影も考えています。皆さん質問を考えて、ぜひ参加してください、私たちが思ってもいなかったような問題を皆さんが抱えていらっしゃるかもしれないので、皆で解決しましょう。
 それから鹿野さん、打ち上げの後にモスでコーヒーになってすみません。ミントも満席でいけなかったし、では来月宜しくお願いします。
文 河口清秀
写真 河口清秀